私:映画「Twelve Monkeys」の紹介を簡単にしてくれる?
ChatGPT:映画「Twelve Monkeys」(日本語タイトル「12モンキーズ」)は、1995年に公開されたアメリカのSF映画です。テリー・ギリアムが監督を務め、ブルース・ウィリス、マデリーン・ストウ、ブラッド・ピットなどが出演しています。
この映画の物語は、2035年の未来が舞台で、地球上の人口の大部分が未知のウイルスによって死滅した後の世界を描いています。ブルース・ウィリスが演じる主人公ジェームズ・コールは、過去にタイムトラベルしてウイルスの発生源を突き止め、未来を救う任務を帯びています。彼は1996年に送り込まれ、そこでブラッド・ピット演じる精神病患者と出会い、謎を追っていきます。
この映画は、その独特のストーリーテリング、深いテーマ、そしてブラッド・ピットの演技が特に評価されており、ピットはこの作品でアカデミー賞にノミネートされました。また、映画は時間旅行と現実感のある未来描写で知られ、カルト的な人気を誇っています。
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ブラッド・ピットの類稀なる狂人演技が物語全体に行き渡るSFの怪作『12モンキーズ』。義眼のような目の動きは特殊なコンタクトレンズを使用しているらしい。物語自体は多少ながら滞留気味で流れに乗り切れない部分があるが、ピットの演技を目にするだけでも十分な価値がある。(ちなみに、あまり映画を鑑賞しない若い人たちは「ブラッド・ピットって誰?」状態らしい。時代だ。)
そのようなピット演ずる狂人ジェフリー・ゴインズが次のような印象深い台詞を残している。
"There's no right, there's no wrong, there's only popular opinion."
"You know what crazy is? Crazy is majority rules."
これを邦訳すると、次のような言葉として捉えられる。
「この世には正義なんてものもないし、悪なんてものもない。あるのは大衆の声だけだ」
「あんたは『狂っている』ってのが何なのか知っているか?『狂っている』ってのは多数決によって定まっているんだよ。」
論理学の研究が最高潮期を迎えていた古代ギリシャや古代中国の世界において、彼らは「徳とは何か(何が良いもので何が悪いものか、何をするべきで何をしないべきか、何を知るべきで何に触れないべきか)」といった絶対的な規範を構築しようとしていた。その絶対的な規範が一定の完成に至って特定の国家の隅から隅まで行き渡った状態であれば、その国では正義と悪があり、正しいもの(整っているもの)と歪んでいるもの(狂っているもの)がはっきりと分かれる事になるだろう。
しかし、現実問題としてはその通りにはならない。我々人間の徳はより複雑であり、また曖昧である。現代社会では多くの国が絶対的な賞罰を定める法律を国家運営ソフトに組み込んでいるが、不正を犯した者に対する社会的制裁の重みは大衆の声や多数決によって揺れが生じる。
したがって、我々の徳は常に相対的である。国家と市民の契約によって成立する法律の他に、体系化された集団内における教育と、創造と製造が生み出す文化が、整っているものと狂っているものの境界線を移動させ続けているのだ。もし国家が狂っていると感じるのなら、我々は法律、教育、文化の三方向から改善を行いながら境界線の調整をしなければならない。
※画像:DALL-E
作品紹介