天朗気清、画戲鑑賞

三元論を基軸とした論理学探求の旅路へ

詭道こそ俺たちを活かす道なんだよ!

THE FIRST SLAM DUNK

私:2022年の日本のアニメ映画『THE FIRST SLAM DUNK』を簡単に紹介してくれる?

 

ChatGPT:2022年に公開された日本のアニメ映画『スラムダンク』は、井上雄彦による同名の人気マンガを基にしています。『スラムダンク』は、1990年代に連載され、バスケットボールを題材にしたストーリーで、特に高校生の間で大きな人気を博しました。この映画は、そのマンガの続編あるいは再構築として制作され、多くのファンが待望していた作品です。

 

映画の物語は、主人公の桜木花道がバスケットボールに情熱を傾ける姿を中心に描かれています。彼は、もともとはバスケットボールに興味がなかったが、高校に入学してからこのスポーツに魅了され、天才的な才能を発揮します。映画では、彼の成長、チームメイトやライバルとの関係、そして熱い試合の様子が描かれています。

 

スラムダンク』は、スポーツアニメとしてだけでなく、青春ドラマとしても高く評価されており、バスケットボールを通じて友情、努力、勝利をテーマにした感動的なストーリーが展開されています。また、原作マンガの美しいアートスタイルと熱いストーリーテリングが映画でも見事に表現されていることから、原作ファンはもちろん、新たなファンも獲得した作品となっています。

 

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 少し前に、車で作品の聖地として知られる国道134号線沿いの鎌倉学園前駅を駆け抜けた。黄色と緑色で塗装された可愛らしい江ノ島電鉄の車両が、ゆっくりと踏切付近を走っていく。眼前には冬の太陽に煌めく相模湾が広がり、その奥手には江ノ島が見える。情緒たっぷりの湘南の一風景である。

 ここはかつては穏やかな場所であったが、今は外国人の若い観光客でごった返す観光名所となっている。『スラムダンク』アニメ版に登場した事で"聖地"として知られるようになったからだ。だが、空間的な余裕の無い場所である為に通行車両と観光客との相性が非常に悪く、江ノ島電鉄の車両内も常時パンク状態。京都同様のオーバーツーリズム問題を抱えている。(天気が良いのなら、スラムダンク踏切は藤沢駅から湘南モノレール江ノ島駅まで行き、そこから海岸線を歩いて向かった方が断然心地良い。所要時間は20分程度。江ノ島駅前にはレンタルサイクルのサービスもある。)

 映画版『THE FIRST SLAM DUNK』は日本の漫画史に残る名場面の数々を鮮やかにアニメとして再現した秀作だ。動作の無い一枚絵の観客描写や少々強引さを覚える後付け設定など気になる点が散見するものの、原作者である井上雄彦本人が責任を持って監督業を担い、丹念に作り込みがなされている。特に本作で主人公となった沖縄県出身の宮城リョータ(身長168cm)が次の台詞を心の中で叫ぶ画面は印象的だ。

 

"ドリブルこそ、チビの生きる道なんだよ!!(Dribbling is short people's biggest weapon on the court!!)"

 

 彼は低身長を欠点とせず、逆にそれを利用する"奇策"を自らに見出して、チームに多大なる貢献を果たしている。これはまさしく「詭道」である。詭道とは、孫武孫子)が兵法に記した事で有名な方法論だ。

 

"兵者,詭道也。故能而示之不能,用而示之不用,近而示之遠,遠而示之近。(兵法とは、詭道そのものです。正面から相手に突撃するのではく、奇襲によって相手を翻弄する事が、兵法の本質です。ですから、出来る事を出来ないように見せかけ、使うつもりがあるのに使わないように見せかけ、近くにいるのに遠くにいるように見せかけ、遠くにいるのに近くにいるように見せかけるのです。)"

 

 私は自身の三元論に基づき、「物理的要素」「概念的要素」「体制的要素」という三つの要素を用いて、「詭道」という方法論を改めて分解しよう。競技であれ、人間関係であれ、組織的な対立であれ、「戦い」には必ず不利、有利が存在する。その利を分けるのが、物理的要素、概念的要素、体制的要素である。人工知能に補足の解説をお願いしよう。

 

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ChatGPT:あなたが提案する三元論に基づく「詭道」の再解釈は非常に興味深いですね。孫武孫子)の兵法における詭道の概念を、物理的要素、概念的要素、体制的要素の三つの側面から考察することで、より深く、現代的な文脈に適用することができそうです。

 

  1. **物理的要素**:これは、戦闘の実際的な面、つまり地理、兵力、装備などの物理的な側面を指します。詭道を用いる場合、これらの要素を操作して敵に誤った情報を与えたり、予期しない場所や方法で攻撃を仕掛けることが含まれます。

 

  1. **概念的要素**:これは、戦略や戦術の理論的な側面、敵の心理や意図を理解し、それに基づいて行動する能力を含みます。ここでは、情報戦や欺き、予測不可能性を通じて敵を惑わせることが重要です。

 

  1. **体制的要素**:組織の構造や指揮系統、文化や習慣など、組織的な側面を示します。詭道の観点からは、自身の組織の強化や改革、または敵の組織構造を弱体化させる戦略が該当します。

 

このように三元論を用いて孫子の詭道を現代的に解釈することで、様々な競争環境や人間関係、組織間の対立において、より複雑で洗練された戦略を立てることが可能になります。これは、ビジネス、政治、スポーツ、さらには日常生活の多くの側面においても応用できるでしょう。

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 ありがとう。これらの物理的要素、概念的要素、体制的要素は、戦いの中で必ずその程度に差が生じる事になる。その有利・不利の差が生じる状況を基本類型に整理すると、それは以下の通りとなる。

 

弱い物理的要素・弱い概念的要素・弱い体制的要素

弱い物理的要素・強い概念的要素・弱い体制的要素

弱い物理的要素・弱い概念的要素・強い体制的要素

弱い物理的要素・強い概念的要素・強い体制的要素

強い物理的要素・弱い概念的要素・弱い体制的要素

強い物理的要素・強い概念的要素・弱い体制的要素

強い物理的要素・弱い概念的要素・強い体制的要素

強い物理的要素・強い概念的要素・強い体制的要素

 

 GPT君、再び補足を頼む。

 

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ChatGPT:この分類は、様々な状況における戦略的なアプローチの基本的な類型を示しています。それぞれの組み合わせは、特定の状況や対立において、どの要素が強みまたは弱みとなっているかを理解するのに役立ちます。各類型を簡潔に解説します。

 

  1. **弱い物理的要素・弱い概念的要素・弱い体制的要素**:

   - すべての面で劣っている状態。根本的な改善や全面的な見直しが必要。

  1. **弱い物理的要素・強い概念的要素・弱い体制的要素**:

   - 物理的な資源は乏しいが、戦略やイノベーションによって補う。体制的なサポートが不足。

  1. **弱い物理的要素・弱い概念的要素・強い体制的要素**:

   - 組織や体制は堅固だが、具体的な戦略や物理的資源が不足。

  1. **弱い物理的要素・強い概念的要素・強い体制的要素**:

   - 資源は限られているが、強力な戦略と組織力でカバー。

  1. **強い物理的要素・弱い概念的要素・弱い体制的要素**:

   - 資源は豊富だが、戦略的思考や組織的支持が弱い。

  1. **強い物理的要素・強い概念的要素・弱い体制的要素**:

   - 資源と戦略は強いが、組織的なサポートが不十分。

  1. **強い物理的要素・弱い概念的要素・強い体制的要素**:

   - 豊富な資源と強固な組織があるが、戦略的な観点が不足。

  1. **強い物理的要素・強い概念的要素・強い体制的要素**:

   - すべての面で優れており、強力な競争力を持つ。

 

これらの基本類型を理解することで、あらゆる競争状況において自身の立場を評価し、強化すべき分野や改善点を特定するのに役立ちます。また、相手の弱点を見つけ出し、それに応じた戦略を立てるための基礎となりますね。

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 その通りだ。相手より強い要素を多く含むのであれば、その者または組織は勝負において相手を圧倒出来る為、正道の戦いを貫いても問題ないと言える。しかし、相手より弱い要素を多く含むのであれば、その者または組織は詭道を進まなければ勝てる見込みが無い。

 宮城リョータの場合、フィジカルの優位性は明らかに他者に負けているが(弱い物理的要素)、相手の動きに応じたドリブルの戦略性が高く(強い概念的要素)、更に充実したチーム力を有している(強い体制的要素)と言える。よって、彼は物理的要素で相手と衝突する正道ではなく、ドリブル戦略とチーム力を駆使した詭道を進み、それによって相手を翻弄する事が出来た。

 もっとも、正道も詭道も進んではいけない事がある。例えば上述の1番が自分で、8番が相手であった場合、その勝負は全く勝てる見込みが無いと考えるべきであり、そもそも戦ってはならない。「聖なる亀の幻術に助けられて戦況を反転させた朱元璋明王朝の始祖)」とでも言うような幻想的な奇跡を期待するのは非現実的である。この場合は道を進まず立ち止まって、出来る限り時間を稼ぎながら、そこで力を養わなければならない。もし、その時に相手から勝負を仕掛けられたら、即座にその道から撤退する事が望ましい。

 

"实则斗,虚则走。(力が大きければ戦うべきであり、力が足りなければ逃げるべきである。)"

──淮南子.兵略训

 

"凡此不如敌人,避之勿疑;所谓见可而进,知难而退也(これらすべて敵に劣るならば、迷わず戦いを避けるべきである。要するに、可能なるを見て進み、難儀を知りて退く事が重要だ。)"

──吴子·料敌

 

※画像:DALL-E

※補足:中国・春秋戦国時代の兵法は、あまりの戦力差がある場合において、主に「求和(和解を求める)」「投降(降伏する)」「死拼(死んで戦う)」「撤退(撤退する)」という四つの選択肢があると定義する。しかし、前者の三項目は完全な袋小路であり、その先の道が完全に断絶されている。よって、その状況においては唯一「撤退する」という選択を素早く取る事で、力を保存し、再起を図る事が出来るとされている。

※補足:これに類する有名な言葉として、南齐书.王敬则传に登場する"檀公三十六计,走为上计(檀公三十六計、逃げる事が上策)"というものがある。これは日本でも「三十六計、逃げるに如かず」という表現でよく知られている。

檀公とは南斉の名将である檀道済を示す。彼は「三十六計」という優れた兵法の作者である。南斉の政変による争いが生じた際、謀反を起こした王敬则が朝廷に進軍していると、朝廷側の人間達が逃亡を計画しているという報が舞い込んだ。王敬则はそれを聞いて嘲笑い「三十六計の檀公さんも、結局は俺と戦わずに逃げる事が上策って事かい」と感想を述べた。この逸話が時代を経て、「困難な状況では逃げる事が最上の策だ」という意味を持つものに変化した。

 

※画像:DALL-E

 

作品紹介

 

著作紹介("佑中字"名義作品)
呑気好亭 華南夢録

呑気好亭 華南夢録

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