天朗気清、画戲鑑賞

三元論を基軸とした論理学探求の旅路へ

ドイツのライ麦「プンパーニッケル」

2 Guns

私:2013年のアメリカ映画『2 Guns(2ガンズ)』を簡単に紹介してくれる?

 

ChatGPT:『2 Guns(2ガンズ)』は、2013年に公開されたアメリカのアクションコメディ映画です。この映画は、バルタサール・コルマウクルが監督し、デンゼル・ワシントンマーク・ウォールバーグが主演を務めています。

 

映画のストーリーは、デンゼル・ワシントン演じる麻薬取締局(DEA)の捜査官ボビーと、マーク・ウォールバーグ演じる海軍情報部員スティグマンが、共に大金を強奪する計画を立てるところから始まります。しかし、お互いが秘密裏に別の政府機関のために働いていることに気づかず、計画は思わぬ方向へ進んでいきます。この二人の不本意ながらも協力する様子が、映画の中心的な要素となっています。

 

『2 Guns』は、緊迫したアクションシーンとコミカルな要素が混ざり合った作品で、ワシントンとウォールバーグの掛け合いや化学反応が見どころです。また、裏切りや友情といったテーマも映画を通じて探求されています。

 

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- No rye toast for me. I have pumpernickel. Pumpernickel toast. (普通のライ麦パンじゃない。プンパーニッケルにしてくれ。プンパーニッケルのトーストを頼む。)

 

 この映画の冒頭シーンに登場する、俳優デンゼル・ワシントンの台詞だ。ドイツの土壌は通常の小麦が育ちにくい為、ライ麦の栽培が盛ん。そのライ麦を使って造られるパンの中でも非常に日常的なものが「プンパーニッケル」。見た目は真っ黒。もっちりと水分を含んだ四角い形状で、ほど良い甘みと酸味を有する素朴な味わい。蒸す時間が非常に長い為に短期間における雑菌の繁殖がほぼなく、一度作れば数か月以上を保存できる。

 日本では成城石井業務スーパーなどで取り扱っているらしい。しかし私は以前、業務スーパーでこれを探してみた事があるが見つからなかった。それなら自分で作ろうと思い、「ライ麦ありますか?」と中年の女性店員に聞いた所、意地の悪そうな形相で「はぁ?」と一蹴され、「もち麦ならありますけど」と忌々しそうに回答された。彼女は料理をした事が無いのだろうか。

 プンパーニッケルは特別な意味を持たない造語で、その言葉の語源は諸説ある。ドイツのサイトを周遊して調べてみると、そもそもこの黒パンの発祥地であるウェストファリア地域の人々はプンパーニッケルという言葉を用いず、単純にBrot grobes(粗めのパン)と呼んでいるようだ。欧州で最も好まれている説のひとつは、当地域を訪れたフランス人がそのパンを見て「ニコルが好みそうだ(bon pour Nickel)」と言ったことに由来するという。ニコルというのは使用人か馬の事らしい。

 外地から流入した文化的事物に外来語由来の名称が付けられるのは全く不思議ではなく当然であるが、もともと内地に存在していた事物が外地の人々によって再発見され個別の命名に至る現象は興味深い。もっとも、その行為が好意的に受け入れられるのは自然な感性から思いがけず発露されたものに限定される。フィリピンだのヴィクトリア滝だの、支配者が現地の価値観や伝統を無視して勝手に命名したものは論外だ。

 

※画像:DALL-E

 

作品紹介

 

著作紹介("佑中字"名義作品)
呑気好亭 華南夢録

呑気好亭 華南夢録

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